「21世紀事典」
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| 破滅か再生か 21世紀の百科全書 | |
| ジャック・アタリ/著 柏倉康夫、伴野文夫、萩野弘巳/訳 | |
| ISBN4−7828−0124−6 定価2600円+税 | |
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| 21世紀事典 ジャックアタリ/著 柏倉康夫、伴野文夫、萩野弘巳/訳 評者・松岡正剛(編集工学研究所所長・帝塚山学院大学教授) | |
| アタリとは、ミッテランの特別顧問になる前に何度か会っていた。よく喋る男だった。 そのときすでに、ものすごく前衛的なキーワードを的確に駆使するのが目立っていた。 一言で言えば、ポストモダン思想の申し子なのである。そんな男が大統領顧問やヨーロッパ開発銀行総裁になるフランスという国が怖くも見えた。本書は470語近くのキーワードを、まるで本質に迫るには他を顧みてはいられないといった、独特の思想速度をもって定義しまくった思想事典である。例えば「情報」という項目は、「何も失うことなく、与えられるものであるから、本質的には無償のものである。しかし商品価値を作り出すための特許やスクランブルによって、すぐに人工的に希少化され、経済を動かす第一の原動力になる」といった調子になっている。 特長は書名にあらわれているように、未来予測をまじえた叙述にしようとしていることでこの点は中村雄二郎のの「術語集」が安定した開設に徹しようとしている趣旨とはだいぶん異なっている。たとえば「日本」という項目は、「外に向かって扉をひらかなければ没落を避けられない国」と定義したうえで、アメリカとの同盟関係と中国との同盟関係のどちらを選ぶかによる選択肢の意味が簡潔に提示されている。 中心になるキーワードは「ノマド」である。遊民的で関係移動的であろうとするといった意味で、アタリはそこに来世紀の人間や国家のありかたを見ている。 しかし、本書をどう使うかというと、はなはだ難問だ。仮に通読的に読みこなすとなるとかなりの知識力が問われるし、スピーチや作文のために事典として使うとなると、他の項目まで読まないではいられなくなる。良心的な「知のアーカイブ」がそうであるべきように、各項目が相互連鎖的になっているからだ。ということは、結局アタリの術中にははまって楽しむしかないということになる。 | |
| Jacques Atalli 1943年生まれ。経済学博士。著書に「反経済」「水平線」「ヴェルバティム」など多数。 | |
| 東京新聞 1999.8.29(日)より引用させていただきました。 | |
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未来のエンサイクロペディア、この本は未来に関する財産目録である。 アタリは、来るべき時代を読みとくために、2つの仮説を用意する1つは「民主主義と人権が普及するというものであり、もう1つは「狂信は多様な文化にとって代わられる」というものである。 しかし「それも必要な科学の進歩が達成され、科学が適切に用いられるという条件が不可欠だ」と。 | |
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| アタリは事典という形式を選んだ。これこそ理性と想像力、知的な慎重さと大胆さをあわせ持つ未来を展望 するのには最適の形式である。さまざまな切り口によって、体系的しはいわ ないまでも、系列的な分類が可能になり、出来る限り多くの項目を網羅して、総合的なヴィジョンを得られるようにした。・・・著者は18世紀の百科全書派の哲学的、認識学的教訓を踏まえて、21世紀についての目録つくろうとこころみたのだ。 |
| (駐日フランス大使館文化部) |
| *本書帯より |
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一寸お先に ただいま翻訳中 |
| ジャック・アタリ著 「21世紀事典」 |
| フランスの故ミッテラン大統領の特別顧問をつとめたジャック・アタリ氏は、当時の回想録をはじめ数多くの著作を発表してきた。この度私たちが翻訳した近作「21世紀事典」は来たるべき時代に人類が遭遇する様々な課題をとりあげ見通しを大胆に予測したものである。 アタリ氏によれば、21世紀はすでに始まっているという。それは最後の帝国ソビエトが終わりを告げ、最初のクーロンが登場し、インターネットが出現した1989年であった。彼はそれ以後今日までに人類が経験した事柄を分類し、その分析を通して、私たちの未来の航海図を描いていく。世界の人口は21世紀半ばに80億人を超えると予測されるが、果たしてテクノロジーの進歩はすべての人々を養うことができるのか。 さらにこの本は事典という形態からして、情報の集積が不可欠なる次の時代のあり方を示している。人々は航海の針路を求めるように、この本を読むようになるだろう。 |
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「東京新聞1999年5月6日(木曜日)夕刊」より引用さていただきました。
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